骨粗しょう症はなぜ起こるのでしょうか。年齢や性別、病気やお薬による影響など、ここではそれらの原因やなりやすい人について、詳しく解説しています。
病気やお薬が原因で
骨粗しょう症になることもあります
骨の新陳代謝に影響を与える病気や、飲んでいるお薬が原因となって発症する骨粗しょう症もあります。
- 原因となりやすい代表的な病気
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- 関節リウマチ
- 副甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 慢性腎臓病(CKD)
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 原因となりやすい代表的なお薬
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- グルココルチコイド(ステロイド)薬
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年度版P19、P134
糖尿病があると、骨折しやすくなるため
注意が必要です
糖尿病の人は、骨密度が低下したり、骨の質が低下することで、糖尿病でない人より骨折しやすいことがわかっています。また、約3分の2は背骨が骨折しても痛みをともなわないため自分では気づきにくく、X線検査による確認が必要となります。
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版 P130
Vestergaard.Osteoporos Int. 2007 Apr;18(4):427-44. Epub 2006 Oct 27.
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版 P130
Yamamoto M, et al.:J Bone Miner Res 2009;24(4):702-709
慢性腎臓病があると、骨折しやすくなるため
注意が必要です
慢性腎臓病(CKD)の人は、慢性腎臓病でない人より骨折しやすいことがわかっています。特に骨粗しょう症になりやすい高齢女性がCKDを合併している場合には、注意が必要です。
Ensrud KE, et al.: Arch Intern Med 2007; 167: 133-139
Naylor KL, McArthur E, Leslie WD, et al. Kidney Int 86 : 810-818, 2014
全体監修 : 健康院クリニック 院長 細井 孝之 先生